アッシュの実験

本日の題目は有名な「アッシュの実験」。
サクラに同調しちゃうっていう、アレです。

左図のXと同じ長さの線を右図から選んでください。もちろん2です。
実験ではサクラを7人入れ、被実験者より最初に答えるように設定されていました。1回目、2回目はサクラも被実験者も正答。そして3回目にサクラ全員が誤答します。結果、被実験者の35%がサクラと同じ間違った答えをしたとのこと。

では日常的実践に即した応用問題。被験者は私。

ここしばらく、指導教官をはじめ研究室の同僚がとても美味しそうにアルコールを摂取しているのを、全くアルコールの呑めない私が見ています。私は、久しくアルコールを摂取していないので、アルコールの味を忘れています。皆さんあまりに美味しそうにアルコールを摂っているので、私は、「ひょっとして、今まで私の認識が誤っていただけで、アルコールは万人に美味しいものなのでは?」と疑問を持ち始めました。

「きっと、寝酒に一杯引っ掛けるぐらいならば美味しく頂けるはず」
蒸留酒は後に残らないって言うし、睡眠導入剤を飲むよりも健康的だ」
「過剰摂取しなければ、『酒は百薬の長』だ」
「やっぱり酒も嗜む程度には呑めるようになっておかねば」

そう思った私は、同僚が私のアパートにキープしてある焼酎・一刻者を、ショットガングラスにロックで拝借いたしました。

……すいません、無理でした。半分も呑まないうちに、つまりは舐めただけで気持ち悪くなりました。そして戻しました。


こうした体験は今日に始まったことではなく、1シーズンに1回ぐらいの頻度で自発的動機から飲酒しております。そして、大抵の場合は戻しております。「咳をしても一人」ならば哀愁が漂いますが、「嘔吐しても一人」ってただの馬鹿ですね。むぅ、口の中が芋臭い。

今回は、溜まっているタスクを消化するためについつい夜型になりがちな生活を是正することを目標に寝酒をしようと目論んだ訳ですが、気持ち悪さと空腹でむしろ眼が覚めてしまいました。仕方が無いので大量に水分を摂って、再度入浴して、ストレッチでもして寝ることにします。気持ち悪いから空腹は放置の方向で。

この応用問題から得られた教訓は、「認識がどうこうという問題ではなく、呑めないものは呑めない」というものでした。体良く飲酒に成功していれば「アッシュの実験」を効果的に用いた行動だったのに、誠に残念です。